アメリカのアンティーク、フォールディングデスク。
ショトーカ運動に使われていた折りたたみ机です。天板をたたんだ時は黒板として、天板を広げれば簡単なデスクとなって、ちょっとした紙物や文房具などがしまえる棚がついています。
トップにあるロールスクリーンは、基本的な綴りからやや高度な数学や化学式などがみられ、バリエーション豊かな教育内容を伺わせます。ショトーカ運動があった時期、及び英国のジョージ7世（在位1901-1910）のイラストがあることから、1901年から1910年頃の品物と思われます。
本格的な家具というよりは、簡易的なお品物でありますが、当時の歴史をしのばせる作りは独特で、他にはない演出をお求めの方へ、ディスプレイなどにお役立ていただけるのではないでしょうか。
Advertisement for the 1906 Tent Chautauqua at Clay Center Kansas.【ショトーカ運動とは】
1874年アメリカのニューヨーク州ショトーカで始まった成人教育運動のこと。
ジョン・ヴィンセント牧師（1832-1920)の提唱のもとに、メソディスト・エビスコバル派の夏期日曜学校が発展し成人教育向けに講演会、音楽会、演劇などが毎夏開催されました。集会は1920年代半ばまでアメリカの農村地域において、規模を拡大しながら広まっていきました。
のちにウィリアム・ハーパー（後のシカゴ大学学長）の教育計画により、外出できない人を対象とする家庭学習計画も実行され、講師が派遣されました。
■アメリカ
■主素材：木、紙、他
■推定製造年代：1900-1910年代
■サイズ(脚を広げたとき）：幅55＋ツマミ約3cm/奥行58.5/高さ116.5cm
■サイズ(天板をデスク状にしたとき）：奥行き約65/天板までの高さ約62cm
■黒板部分は傷みがみられます。基本的にこのままのお渡しとなります。
■ごくシンプルな作りです。簡単な書き物程度なら大丈夫だと思いますが、重い物を乗せたり、天板に体重をかけるような使い方には適しておりません。
■足をたたんでフラットに近い状態にもできますが、その状態では安定して自立はいたしません。
■こちらのお品物はアンティークです。新品家具にはない小傷や歪み等がございます。アンティーク家具の特性につきましてはこちらをご一読ください。
