ニーホールデスクの上にオープン・ブックシェルフがついた珍しいオーク・デスク。


ヴィクトリアンの終わりころ、ウィリアム・モリスが提唱したアーツ＆クラフツ運動の流れを意識しながらも、英国伝統のモチーフと手法で仕上げられた、最高級の執務空間を提供する逸品です。

天板はブリティッシュ・グリーンのレザー貼り。一番上のキャノピーにはオークの葉とドングリの見事なハイレリーフがみられます。

オークは森の王、樹木の王として遥か昔から現代まで、ヨーロッパでは特別な存在。長寿、不死の象徴とされ、その実であるドングリには若さを保つ力があるとも考えられています。丸い形、発芽する姿から生命をも意味し、永遠の若さを象徴しています。


側面のパネルは、アカンサスの葉にリネンファブリックがリズミカルに渡された優雅なもの。アカンサスとファブリックの組み合わせは、古くは5世紀中頃のイタリア・ラヴェンナ・ネオン洗礼堂にもみられ、優美な力強さを表現しています。足元の収納扉にも丁寧に彫り込まれ、風格溢れる仕上げとなっています。


抽斗は前板はもちろん側板までもオークで作られ、奥行きがしっかりある作り。取っ手はアーツアンドクラフツ時代に好まれた丸みのある打ち出しの意匠となっており、明るい色味の中で全体を引き締める役割を担っています。



そして何よりも印象的なのは、オークの力強い木目と明るい色味。このような色味の仕上げは「ゴールデン・オーク」と呼ばれ、オークの杢目を最大限に美しく見せることができる色味のひとつとして珍重されています。明るく、ごまかしがきかないからこそ良いオークを使う必要があり、また良いオークだからこそゴールドの色味がますます映える・・・。必然的に、良い品物へとなっていく仕上げであるといえます。


「ゴールデン・オーク」とは、実はアメリカ・フロリダのディズニー・ワールドに連なる最高級リゾート住宅地の名前でもあります。ディズニーが運営し、フォーシーズンズ・リゾートのサービスが受けられるという夢のような場所。その名前に込められたものは、まさに高品質と信頼、そして魂の安らげる場所であるという特別な想いであることでしょう。


このゴールデン・オークのデスクも、きっとそのような想いを受け止めることのできる、確かな力があるのではないでしょうか。貴方の執務を支える、信頼ある相棒としての稀有なアンティーク家具を是非手に入れてみてください。


■英国
■主素材：オーク
■推定製造年代：1890年代
■サイズ：幅116.3/奥行62/高さ207(デスク天板まで高さ75.2)cm(運搬時上下分割）
■こちらのお品物はアンティークです。新品家具にはない小傷や歪み等がございます。アンティーク家具の特性につきましてはこちらをご一読ください。

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