カブリオレレッグ&カウホーンストレッチャー ホィールバックチェア/9139-049/幅41/奥行51.5/高さ86cm(座高約43cm)

9139-049

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英国のカントリーチェアの代表的なもののひとつ、ホィールバックチェア。


ホィールバックチェアとは、スプラット(背板)の部分が、ホイール(車輪)のモチーフの透かし彫りとなっているウィンザーチェアの一種で、背もたれが「ボウバック」という弧を描いたのものに多く取り入れられています。


Mr Pickwick Addresses the Club by Charles Green 1890Mr Pickwick Addresses the Club by Charles Green 1890



定番ともいえるホィールバックチェアですが、今回ご紹介するものは脚回りが通常のホィールバックチェアとは異なることが最大の特徴です。


ひとつめは、ストレッチャー(貫)の形。

ホィールバックチェアを含むウィンザーチェアは、脚の間にストレッチャーを入れて強度をもたせますが、通常のストレッチャーは直線の棒状、もしくは挽物細工がほとんど。ただ、今回のチェアのこのストレッチャーは、大きな曲線でできています。

このようなストレッチャーは「カウホーン/Cow-horn」もしくは「クリノリン/Crinoline 」ストレッチャーと呼ばれます。カウホーンはそのまま牛の角のような形状から、クリノリンはヴィクトリアンの女性がスカートの下に着用していた幅広の輪状のフレーム=クリノリンの形状にちなんで名付けられました。

手間も材料も通常の物より多く必要なため、カウホーンストレッチャー をもつウィンザーチェアはそれほど一般的ではありません。ただ、美しさと足元を広くとれる快適性から、高級志向のウィンザーチェアにおいては使われていたようです。



そしてふたつめは、カブリオレレッグ。

ウィンザーチェアの一般的な脚形状は挽物細工がほとんどで、日本では「猫脚」とよばれるカブリオレレッグのウィンザーチェアは珍しいと言えます。
庶民的なウィンザーチェアでも、優雅な要素を持たせたい場合に、材と手間をかけて作られていたのではないでしょうか。



伝統的なウィンザーチェアでありながらも、特筆すべきポイントをふたつ持つ、特別なホィールバックチェア。
もし貴方が手に入れることが出来るならば、是非コレクションに加えるべきひとしなです。



■英国
■主素材:エルム
■推定製造年代:1900年代頃
■サイズ:幅41/奥行51.5/高さ86cm(座高約43cm)
■座面後方にワレがあるため、底面から蟻継にて繋いでいます。画像にてご確認ください。
■こちらのお品物はアンティークです。新品家具にはない小傷や歪み等がございます。アンティーク家具の特性につきましてはこちらをご一読ください。

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