アールデコならではの計算された端正な装飾が目を惹く4灯式シャンデリア。
19世紀末に花開いたアール・ヌーヴォーが第一次大戦後に衰退し、変わって台頭したのがアール・デコ(Art/芸術+Déco/装飾)。この様式が世界へ広まるきっかけとなったのが1925年のパリ万博であり、パリ万博のタイトルであった「L’Exposition international des arts decoratifset industrielsmodernes」
から名前がつけられました。直線や幾何学の曲線をモチーフとし、比較的シンプルなデザインが好まれました。
代表的な建築としてはニューヨークのエンパイア・ステート・ビルディング(1930-1931建造)。日本の庭園美術館(旧朝香宮邸/1929-1933建造)もアールデコ様式で有名です。建築やインテリアのみならず、インダストリアル製品やファッションなど、アールデコは幅広く取り入れられ、意匠様式のひとつの時代を築きました。
Lady with Panther by George Barbier for Louis Cartier, 1914.
Display card commissioned by Cartier shows a woman in a Paul Poiret gown (1914).
今回ご紹介するシャンデリアは、アールデコ全盛期の1930年代頃のものと思われます。
ガラス部分は花がモチーフとなっており、中央のボウルはふっくらとした花芯を中心として幾重にも広がる花びらが華やかな雰囲気を感じさせます。同じ花びらがモチーフのグラスシェードが3方向に配され、素材感溢れるアイアンの黒が全体を引き締める、格調高い構成となっています。
全高約cmですので、玄関ホールやリビングルームなど、天井高さのある空間におすすめ。清楚な白い花に柔らかな明かりが灯るとき、置かれた空間をドラマティックに演出いたします。
■フランス
■主素材:ガラス、アイアン
■推定製造年代:1930年代頃
■サイズ:直径(外側の3灯の外周)約69cm/高さ約62cm
■このお品物はアンティークです。新品にはない小傷や歪み、錆や変色、汚れ等がございます。
【照明についてのご案内】
*日本国内の専門業者にてソケットとコードを付け替えております。
*日本の一般的なねじ込み式のE17口金電球がご使用いただけます。
*電球は付属しません。
*現状、配線は長いコードで、先にプラグがついています。コンセントにさして点灯可能ですが、ON/OFFスィッチはございません。
*天井面に取り付ける場合は専門の配線工事業者にご依頼ください。