繊細に描かれた鳥とカラーグラスの色彩が美しい、エナメルステンドグラス(Bird)。
枝にとまり、空を見上げる小鳥が愛らしいステンドグラスは、風情と色彩が一体となった一枚。太陽の光に透けた明るい姿、ライトに照らされた優しい表情、様々な姿で愉しませてくれる佳作をご覧ください。
エナメル絵付けとは、色ガラスの粉末や特殊な薬剤によってガラスに絵を描き、熱で定着させながらガラスに絵付けをする技法のこと。細かい表現が出来、魅力あふれる芸術的な作品をつくることができますが、通常の色ガラスを組み合わせたものよりはるかに手間がかかるものでした。そのため教会や上流階級のお屋敷に特別誂えとして制作されることがほとんどだったと思われます。
中心にはヒバリでしょうか、つぶらな瞳が愛らしい小鳥が描かれています。ヒバリは春を告げる鳥として各地で愛されており、英国でも19世紀の詩人パーシー・ビッシュ・シェリーがヒバリの詩を書いています。羽の細かな描写はエナメル絵付けならでは。枝を掴む脚や嘴の先まで丁寧に表現されています。花を咲かせ、葉を広げた樹、小鳥の先を行く蝶、一枚のステンドのなかに豊かな自然の世界が広がります。
周りは淡い色彩のガラスがランダムに配され、明るく優しい仕上がりです。赤いガラスが絵付けを引き立たせ、四隅のモノトーンの花がクラシカルな印象を添えているようです。
向こうが透けて見えるステンドグラスは空間の奥行きや広がりを感じさせ、明るく軽やかなお部屋を演出してくれることでしょう。
眺めるほどに美しく、日々の暮らしを鮮やかに彩るステンドグラス。
季節の光を受けてさえずる小鳥を是非、あなたのお傍に。
■英国
■主素材:ガラス、金属、木
■推定製造年代:1930年代
■サイズ:幅47.5 高さ71.5 厚み2cm
■サイズは木枠を含んだ概寸です。
■木枠は後年に取り付けられたものです。
■吊り金具、コーナー補強金具が取り付けられています。
■木枠の塗装や金具についてはご相談に応じて対応させて頂きます。
■ステンドグラスはアンティークです。新品にはない小傷や歪み等がございます。