優美なフォルムと豪華な装飾が存在感をはなつキャンドルスタンド。
ルイ15世様式の左右非対称のロカイユなどで彩られた意匠に比べ、ルイ16世様式はやや直線的で、端正な印象が特徴となります。このキャンドルスタンドはベースから支柱は直線的なデザインを主とし、そこにロココの香りを添えた、ヨーロッパの伝統的美意識の結晶ともいえるものとなっています。
スタンドのアームはそのままアカンサスのスクロールで象られ、いきいきと立体感溢れる造形となっています。垂れるプリズムはゆらめき、豪華ななかに儚げな印象を投げかけています。スクロールの上から伸びている実をつけた小枝はオリーブでしょう。オリーブは古代から平和の象徴とされてきた植物。旧約聖書で、ノアの方舟から放たれたハトがくわえて戻ってきたとされることに由来します。
素材は真鍮を主とした合金と思われます。経年により浮きでた緑青が、枯淡の味わいを添えて、豪華さをさらなる深みへと導いているようです。ずっしりと重く、安定感があり、キャンドルをたてなくても、そのままで空間の主役となってくれるアンティークの逸品。
特別な夜、生命力の象徴を模した意匠の中に潜む、平和の象徴をもつキャンドルスタンドにキャンドルを灯して。心の奥に隠してある願い事を、思わずつぶやきたくなるような、壮麗なひかりで満ちることでしょう。
■ベルギー
■主素材:ブロンズ(真鍮を主とした合金)、ガラス
■推定製造年代:1900年代
■サイズ:幅26-27/奥行21-22/高さ約44cm
■約5kg/1個あたり(2個で約10kgとなります)*重量にご注意ください
■2個で1セットの販売です。
■こちらのお品物はアンティークです。新品にはない小傷や歪み、錆等がございます。