優美な曲線と贅沢な座り心地に癒される、ヴィクトリアンウィングバックチェア。
心豊かな時間を与える美しいチェア。流れるようなカーヴと繊細な装飾をあわせもつチェアは、そんなひと時を叶えてくれる理想のひと席となることでしょう。歴史あるウィングバックチェアの佳作をご紹介いたします。
ウィングバックチェア(ウィングチェアとも)は、高い背もたれとその両サイドに耳がついたチェアのこと。17世紀頃に出始め、18世紀クイーンアン様式の頃に広まったとされています。暖炉の炎の熱を避けたり、室内の隙間風を防ぐために「耳」をつけ、この耳が羽のようでもあることからウィングチェアと呼ばれるようになりました。
柔らかな曲線を描くこのウィングバックチェアは優美なロココ様式を思わせます。背のトップには薔薇と貝殻を組み合わせた美しいカーヴィングが鎮座しています。アームの根元や座面のフロントにもアカンサスや貝殻のモチーフがカーヴィングされ、しなやかなカーヴを描くカブリオレ・レッグにはひだが波打つ印象的な彫刻が施されています。なめらかな曲線で立体的に掘り出されたモチーフの数々が、このチェアを繊細で優雅な姿に仕上げています。
座面はヨーロッパの伝統的なモチーフを織り出したベルベットジャガード。ファブリックの面積が大きいウィングチェアですが、若芽のようなグリーンが優し気な印象を醸し、上品に空間に馴染んでくれます。深く体を預ければ、柔らかな手触りとたっぷりとした座り心地に、癒しと寛ぎのひとときが訪れます。
La Lecture by Delphin Enjolras (French)
ウィングの独特のフォルムもまた魅力のひとつ。横から見れば、ウィングからアーム、アームからレッグへと流れる美しいラインを見ることができます。ウィングバックとしては背もたれが低く、首の位置ほどなので、さほど圧迫感なくお使いいただけます。
貴方の特別なひと席に、優雅なウィングバックチェアをいかがでしょうか。
■英国
■主素材:マホガニー
■推定製造年代:1890年代
■サイズ:幅77/奥行77/高さ109.5cm(座面までの高さ約50cm)
■構造上、ウィング(耳)部分に力を加えることはお控えください。
■こちらのお品物はアンティークです。新品家具にはない小傷や歪み等がございます。アンティーク家具の特性につきましてはこちらをご一読ください。