両洋の美を見事に融合させた独自の存在感を主張する、ミッドヴィクトリアンエボナイズドピアノスツール。
エボナイズドのブラックと金彩のコントラストが美しく、上品な華やかさを演出しています。小さいながらも、東洋と西洋の美、そして英国の歴史さえ語る稀少なピアノスツールは、圧倒的な存在感で空間を特別なものに変えてくれることでしょう。
エキゾチックな美しさがヨーロッパの上流階級の心を魅了した東洋趣味は、家具業界でも鮮烈な印象とスタイリッシュな上質感をもって受け入れられました。チッペンデールといった家具デザイナーによって、時代の変遷の中、シノワズリは繰り返し再評価されつづけ、現在にもその美しさを引き継いでいます。また、英国が強く憧れた東洋の美は「East Meets West Style」として、現在の中国のハイクラスの人たちにも再評価されています。
このスツールのエボナイズド(黒檀風)仕上げは、艶やかでなめらかな光沢感がシックな印象を与えています。花とアカンサスモチーフがちりばめられ、フルーティング(溝彫り)されたフレーム、流麗な曲線を描くスクロール、全てネオクラシックスタイルのデザインで、気品ある金彩が施されています。
張地は伝統のダマスク柄のジャガード織を使用。シルクロードを渡って古都ダマスカスに届いた織物は、そこからダマスク織としてヨーロッパに伝播したといいます。立体的に織り出された花やリーフは、角度によって豊かな表情を見せてくれます。深紅の色味は漆黒のエボナイズドにこの上ない高級感を与えています。
Le Bouquet by Raimundo de Madrazo y Garreta (1841-1920)
1850年代という悠久のヴィクトリアンから届いたスツールは、現代ではなかなか見つけられないひとしなではないでしょうか。
歴史と美を凝縮した稀少なスツールです。
■英国
■主素材:エボナイズド仕上げ
■推定製造年代:1850年代
■サイズ:幅46/奥行46/高さ約50-60cm
■こちらのお品物はアンティークです。新品家具にはない小傷や歪み等がございます。アンティーク家具の特性につきましてはこちらをご一読ください。