ロココスタイル コーヒーテーブル/9165-020/幅79/奥行79/高さ51.5cm

9165-020

585,000円(税込643,500円)

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飴色に輝くウォールナットの古艶と印象的なデザインが目を惹く、ロココスタイルコーヒーテーブル。

18世紀、英国の装飾様式はクイーンアン様式とチッペンデール様式が主流で、それらはブリティッシュロココと呼ばれます。クイーンアン様式は、それ以前に流行していたウィリアム&メアリー様式をもとに、フランス宮廷で主流だったロココ様式の要素を取り入れたスタイルで、流れるような曲線と凝った装飾で優美かつ典雅な印象が特徴です。チッペンデール様式は、それに続くスタイルで、様式の名になるほどの活躍を見せた家具デザイナー、トーマス・チッペンデールによる装飾様式を指します。18世紀の英国は、スペイン継承戦争の勝利やグレートブリテン王国の誕生、そして産業革命の始まりにより、富と権力を手にした上流階級や富裕層に向けて華麗な装飾の家具や調度品が競うようにつくられました。大きな躍進を遂げた大英帝国の勢力がヨーロッパを席巻した最も輝かしい時代でした。

 London, the Thames with View of the City and St. Paul’s Cath by Canaletto(1697-1768)【London, the Thames with View of the City and St. Paul’s Cath by Canaletto(1697-1768)】



このコーヒーテーブルは英国ロココを典雅かつ精彩に表現したひとしな。天板と脚部の間に高さを出した独特のデザインが大きな特徴です。
材はクイーンアン様式で主流だった森の至宝ウォールナット。贅沢にもバーウォールナットを一面に広げ、クウォータリング法により自然がもたらす深遠な模様を描きながら神秘的な雰囲気を漂わせています。縁に施されたクロスバンディングとガドルーンエッジがアクセントとなり、より印象深い仕上がりとなっています。また、長い時間の中で積み重ねてきた古艶は、貴重な財産となってこれからも受け継がれていくことでしょう。
幕板にはいつの時代も愛されてきたアカンサスがつたいます。おそらく最も長く多く用いられたモチーフではないでしょうか。その躍動感溢れる生命力の美しさに人は魅了され続けてきたのです。そして、力強くしなるカブリオレ・レッグからはその繊細な木目と輝く艶を存分に堪能することができます。脚先は、爪や節まで克明に再現されたボウル&クロウ。龍や鷹が宝珠を掴むこのデザインは、シノワズリも得意としていたチッペンデールを代表する意匠で、様々な家具の脚に取り入れられています。


18世紀、この二つの様式は英国家具の黄金期を築きました。それはいつまでも色褪せることなく、むしろパティナのようにその輝きを増していくことでしょう。伝統のモチーフと希少なデザインが融合した唯ひとつのテーブルが、貴方だけの特別な空間を演出します。


■英国
■主素材:ウォールナット
■推定製造年代:1920年代
■サイズ:幅79/奥行79/高さ51.5cm
■こちらのお品物はアンティークです。新品家具にはない小傷や歪み等がございます。アンティーク家具の特性につきましてはこちらをご一読ください。