ミッドヴィクトリアン チェスボードトップ トランペットワークテーブル/1178-031/幅43/奥行43/高さ71cm

1178-031

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ソーイングテーブル、もしくはワークテーブルと呼ばれるのものは、英国で18世紀後半からみられるようになったといいます。

基本的には富裕層の女性向けであり、裁縫、クローシェ(かぎ針編み)、刺繍や絵画など趣味用の収納付きテーブルとして発達しました。小さい物用の収納部、そしてやや大きめの品物用の収納部が備え付けられていることが一般的でした。

初期から見られる四角いタイプのワークテーブルは主に引き出しと、天板下部に備えられた布製のバスケットのようなものがついていました。19世紀にはいると、八角形の天板を持ち、そのまま八角錐が下に伸びることによって大きなものの収納と本体支柱を兼ねたデザインのものもみられるようになります。それは独特の見た目から「トランペットテーブル」とよばれています。

Sewing Box by Walter Ernest Webster (1877-1959)【Sewing Box by Walter Ernest Webster (1877-1959)】


今回ご紹介するのは、そのトランペットテーブル、しかも天板はチェス盤つきです。まず、八角形の天板に施されているのは、異なる色の木を埋め込んで作られたチェスボード。天板を開ければ、細かな仕切りがある第一層が現れます。中央の仕切りを持ち上れば、さらに深く細長い第二層の収納部が控えています。主構成材は妙なる木、ウォールナット。それに銘木ローズウッドが部分的に化粧材として施され、古艶を纏いながら独特のフォルム全体を格調高くまとめ上げています。


ワークテーブルは嗜好品でもありましたので、凝った装飾を持つものが少なくありません。恐らくは持ち主の趣味嗜好を反映した仕上りが求められたのではないでしょうか。チェスは男性だけでなく女性も楽しんだゲームでありましたから、おそらくこのワークテーブルの持ち主は、チェスを愉しむことが日常だったことでしょう。

The Chess Players 1903 by Samuel Melton Fisher(1859-1939)【The Chess Players 1903 by Samuel Melton Fisher(1859-1939)】



蓋を開けて裁縫を。蓋を閉めてチェスを。ミッドヴィクトリアンのレディはこのテーブルと共にどんな時間を過ごしたのでしょうか。


貴婦人のサロンやプライベートルームで重宝された、コンパクトで美しいフォルムを持つテーブルは、現代では女性男性を問わず、本当に贅沢な時間を過ごしたい方にお使いいただきたい逸品。珠玉のアンティーク・ピースを、閉じ込められた優雅な時と共にお届けいたします。


■英国
■主素材:ウォールナット及びローズウッド
■推定製造年代:1870年代
■サイズ:天板の八角形は約40cm角、三本脚は直径約43cm円の中に納まります。高さ71cm
■こちらのお品物はアンティークです。新品家具にはない小傷や歪み等がございます。アンティーク家具の特性につきましてはこちらをご一読ください。

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