英国において17世紀後半から18世紀にかけてあったアン女王の治世。その時代に確立された様式をクイーン・アン様式といいます。
それ以前のウィリアム&メアリー様式の影響を受けつつ、さらに彫刻が増え、優美で曲線的なスタイルをもち、代表的な特徴としては、カブリオールレッグ(猫脚)、アカンサスの葉飾り、貝殻のオーメント、花瓶型の背もたれなどがあげられます。そのクイーン・アン様式の後に続くチッペンデール様式とともに、18世紀の英国ロココスタイルともいわれており、装飾的で格調高いスタイルといえるでしょう。
今回ご紹介するチェアは、そのクィーンアン様式を見事に体現しています。
たおやかにカーブを描く背もたれ。トップにはアカンサスのカーヴィングがほどこされ、中央にはホタテ貝のモチーフが見事な立体感をもって配されています。花瓶型の背もたれには、アカンサスリーフとスクロールが左右に張り出しており、まるで天使の羽のようにもみえます。カブリオールレッグのニー(膝)は前後ともに緻密なカーヴィングが施され、前足は先端までもがアカンサスで覆われています。ヨーロッパ伝統のモチーフ、アカンサスを存分に纏った意匠は、ゆったりとおおぶりな椅子全体をより華やかに演出しています。

Gestileerd acanthusblad by Johann Leonhard Iceler(Eisler)
材はウォールナットで、パーツごとに異なる杢目は微妙な色差を生み出し、表情豊かに自然の恵みを享受してるよう。座面には赤のベルベットを張り込みました。無地であるにもかかわらず、ベルベットの光沢で見る方向によって表情が変わり、深みのある色合いを演出します。
高さ99cmとハイバックですので、大きめの座面とともに、ゆったりとした座り心地をお楽しみいただけるクィーンアンチェア。
英国アンティークならではの歴史を感じさせる家具とともに過ごす日々を、ご堪能ください。
■英国
■主素材:ウォールナット
■推定製造年代:1900-1910年代
■サイズ:幅55/奥行58/高さ99cm(座面までの高さ約47cm)
■杢目の見え方等がアップ写真と異なるチェアもございますことをご了承ください。
■こちらのお品物はアンティークです。新品家具にはない小傷や歪み等がございます。アンティーク家具の特性につきましては
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